お元気ですか? 苺です!
苺(いちご)と書いて苺(まい)と読みます。

人が生きていくうえで、一番大事な身体の部分はどこだと思う?

そりゃ心臓でしょ~脳も大切かな?
身体のどの部分であろうと、機能が止まってしまっては困ります。
でもとても大切なのにもかかわらず、おろそかにされがちなのが、腸なんです。
腸は第二の脳である
腸に関して、以前よりもわかって来たことが増えて、とても大事な役割を果たしていると言われるようになりました。
私たちが寝ている間、脳は休んでいますが、腸はその間もしっかりと動いています。
念のため腸のある場所は
口 ➡ 食道 ➡ 胃 ➡ 小腸 ➡ 大腸 ➡ 肛門
◉小腸
小腸は十二指腸・空腸・回腸からできています。全長約6~7mで、表面を腸繊毛(ちょうせんもう)という細かい突起でおおわれています。この突起が胃から送られてきた食べ物にふれると、効率よく栄養を吸収していきます。
突起をのばして広げた総面積は約200㎡、テニスコート1面分の広さです。
十二指腸
胃の次につながる消化器官です。
12本の指をならべた長さをもつところから名前がつけられましたが、実際は指12本分よりも長くて25センチほどあります。
胃で消化されたものを、胆のうからの胆汁とすい臓からの膵液(すいえき)と混ぜ合わせてさらに消化し、次の空腸へと送ります。
空腸(くうちょう)・回腸
一般的に空腸・回腸をあわせて小腸とよんでいます。
空腸は小腸全体の2/5に相当し、消化物の滞在時間が比較的短く、カラの状態が多いことから空腸と名付けられました。
回腸は後の3/5に相当しますが、きっちりとした境界線はありません。
空腸の方が血管分布が多いとか、回腸の方が脂肪を多く含むなどの違いがありますが、おもな働きはどちらも消化・吸収です。
◉大腸
盲腸➡①上行結腸➡②横行結腸➡③下行結腸➡④S状結腸➡⑤直腸の約1.5mからできています。
細かくつけられた名称
簡単なイラストで説明しますと、大腸は向かって左下があいた口(くち)の字型をしていて、時計回りに消化物が移動します。
左下に盲腸があって、上向きにのびている①上行結腸、向かって右に伸びている部分の②横行結腸、右上から下向きにのびてい③下行結腸、右下の④S状結腸、肛門へ続く⑤直腸となります。
1.5mの間に細かく分けて名前がつけられているんですね。自分の身体で考える時は、左右逆に考えてくださいね。
大腸の働き?
大腸は、小腸で吸収されつくした残りカスが送られてくる場所です。
大きな特徴は、そこに腸内細菌がすんでいることです。腸内細菌は、大腸の表面にはられた厚さ0.1mmの粘膜層にすんでいます。
小腸とはちがって、大腸の壁はツルツルして細かいヒダもありません。
腸内フローラとは?
「フローラ」とは「お花畑」のことです。
腸内に生息している細菌が、たくさんの種類で混ざり合って存在している様子が「お花畑」のようなので名付けられました。
腸内フローラの内容(細菌の種類とバランス)は、指紋と同じで人それぞれちがいます。
健康寿命を左右する
いまではおなじみとなった善玉菌・悪玉菌は腸内にすんでいます。これらの腸内細菌は、1,000種類以上あり、100兆個以上も生息しており、その重さは1.5㎏にもなります。
腸内フローラはこの膨大な数の細菌の様子をさし、どの菌がどれくらいいるのかというバランスが、私たちの健康に大きく関係するのです。
腸内フローラは、人によって異なります。病気になりやすい人、いつまでも若々しい人、疲れやすい人といった個性は、腸内フローラによるもの。私たちの健康・美容はもちろん、脳・性格にいたるまで影響をおよぼしています。
腸内フローラのバランス
腸内フローラのバランスが整い、善玉菌が増えてしっかり作用していると、病気知らずの生活が送れます。それに年齢は関係ありません。寿命の最後まで元気に働き、天寿を全うすることができるでしょう。
ただ気を抜いて乱れた生活を送っていると、腸内フローラのバランスは知らないうちに崩れていきます。
●悪玉菌が優位になると?
たとえば肉の食べすぎ、油脂のとりすぎ、野菜不足・運動不足などです。悪玉菌がふえて、下痢や便秘になります。
さらに不調が不調をよんでいつもどこか具合が悪いということに…放っておくと取り返しのつかない病気をまねくおそれもありますので、生活をあらためることが大切です。
●善玉菌が優位になると?
整腸作用にすぐれ、免疫力もアップして、外見は若々しく、やる気にみちた性格となって、まさに無敵の状態に。腸内フローラのバランスが良ければそれだけで充実した人生が送れます。
現在、体調がすぐれないという人は、必要以上に薬にたよらずに、自力で腸内環境の改善をめざすことが、解決の近道になりますよ。