お元気ですか? 苺です!
苺(いちご)と書いて、苺(まい)と読みます。


更年期、更年期っていうけど、私いま更年期なのかなぁ~?
特にいつもと変わらないんだけど~

私はもうダメ~なにをやってもしんどくて…
女性の平均閉経年齢は50歳といわれています。
閉経が50歳の人は、その前後5年、45~55歳の10年間を更年期と呼びます。
人によって更年期年齢は、ちがうということです。
更年期のはじまり
あなたの閉経は?
たとえばあなたが50歳の7月に来るはずの生理がなかったとします。
そこから翌年51歳の6月までずっと生理がなければ、閉経を迎えたことになります。
閉経年齢は、最初に生理が来なくなった50歳になります。
ですが閉経年齢は、人それぞれちがいます。
とは言っても45~55歳の間に、ほとんどの人が閉経をむかえます。
60歳を過ぎても閉経が来ていない人はほぼいません。
現在の平均閉経年齢は、やや高齢化して52歳代になっています。

でもさ~閉経の前5年間も更年期なんだょね?
だったら閉経そのものは、更年期に突入したかどうかの目印にはならなくない?
閉経が近くなると
閉経前になると、月経異常・月経不順が続きます。
月経時の血液量が今までと変わるのが月経異常、月経の周期が一定でなくなるのが月経不順です。
少しづつ出血が減り、1年間月経がなくなると閉経をむかえます。

どうして月経異常や月経不順になるの?
こうして更年期症状になる
普段は脳の中にある下垂体(かすいたい)という部分が司令塔となって全身の管理をしています。
下垂体は卵巣刺激ホルモンというホルモンを出して卵巣に命令をし、血液中のエストロゲン濃度もコントロールしています。
ところが女性は更年期の時期になると、卵巣のはたらきがおとろえてきます。その結果、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減ります。
下垂体はあわてて卵胞刺激ホルモンを分泌し、卵胞からエストロゲンを分泌するように尻を叩きます。
最初は卵巣もがんばって下垂体の命令にこたえるのですが、だんだんとこたえられなくなり、月経の間隔が数か月に1回というように不順になります。
卵巣はこれ以上エストロゲンを分泌できないため、卵胞刺激ホルモンが多く、エストロゲンが少ないというホルモンバランスの乱れが起こります。
その結果、下垂体がパニックをおこし自律神経が乱れて、全身のアチコチで不快な症状が出てきます。
これが更年期症状です。

エストロゲンの働きとは?
女性ホルモンですので、女性らしさを作っていることは間違いありません。
- 月経をおこし、妊娠しやすい身体をつくる
- コラーゲンの生成
- 肌の水分量・皮脂量の調整
- 脳・血管・骨などを健康にたもつ
- 精神的に落ち着いた状態をたもつ
ちょっと寄り道
男性にも女性ホルモン(エストロゲン)はあります。
男性のエストロゲンは男性ホルモンから作られますから、男性ホルモンが減り始める60歳頃からは男性のエストロゲンも減り始めます。
男性のエストロゲンは元々多くないので、男性の変化は少ない。でも女性の場合はドスンと減るのでいろいろな不快症状が起きるのです。
65歳をすぎると血液中の女性ホルモン量は、なんと!女性よりも男性の方が多くなってしまいます!
また女性自身の中でも女性ホルモンが減ることにより、男性ホルモンの方が多くなってしまいます!
「髪がよくぬける」のは影響のひとつです
そもそも男性の10倍くらいあった女性ホルモンが、更年期以降に1割以下に減るのですから、女性の身体に様々な変化が出ることは容易に想像できます。
女性って大変…

エストロゲンが減少すると?
更年期のいろいろな症状
たくさんの役割をもっているエストロゲンの減少によって生じる体調不良は、さまざまなものがあります。
◉ホットフラッシュ・ほてり・のぼせ・多汗・冷え・動悸(どうき)など
血管運動神経系の体調不良。
更年期症状の代表格です。

◉肩こり・腰痛・しびれ・背中の痛み・関節痛・倦怠感(けんたいかん)・だるさなど
運動器官系の体調不良。
「年のせい」とスルーしてしまいがちな症状ばかりです。

◉吐き気・嘔吐・胸やけ・便秘・下痢など
消化器系の体調不良。
日頃から便秘・下痢のある人は、更年期症状と気づきにくいでしょう。

◉月経異常・不正出血・帯下(おりもの)など
生殖器系の体調不良。
重大な病気がかくれているかもしれないので、軽く自己判断してはいけません。

◉めまい・イライラ・不安・うつ・不眠など
精神的症状の体調不良。
更年期の症状ならば、治療法も変わってきます。

◉抜け毛・ドライアイ・ドライマウスなど
皮膚・分泌系の体調不良。
思わぬところにも症状が出ます。
皮膚・分泌系とは、ここでは頭皮・涙・唾液のことです。

◉尿もれ・頻尿(ひんにょう)など
泌尿器系の体調不良。
恥ずかしがらずに素早く受診しましょう。

更年期症状は、すべての人がすべての症状になるわけではありません。
たいした更年期症状もなく、60歳を迎えられた方も大勢いらっしゃいます。
- 子どもの独立
- 夫の定年
- 親の介護・死
- リストラや仕事の昇進
といった出来事が起こりうる年齢なので、精神的なさみしさや不安から症状が出る人もいます。
ひどいと日常生活に支障をきたすほどの状態になり、更年期障害と呼ばれています。
すぐに治療しなくてはいけません。

どんな治療をしてくれるんだろ?ある程度知っておきたいな…
更年期障害・更年期症状の治療法
治療法は大きく分けてHRT(ホルモン補充療法)・漢方薬処方などがあります。
HRT(ホルモン補充療法)
HRTは、卵巣から分泌されなくなった女性ホルモン(エストロゲン)を補充する治療法です。
女性ホルモンを投与するというと薬より違和感があって、副作用などを薬以上に気にする人が多いです。

「ホルモンなんて絶対に飲みたくない!」という人もまだまだいます。
でも実際は、減少したエストロゲンを補充するだけですので、とくに不自然なことをしているわけではありません。
投与法は内服とパッチがあります。
効きめや生活環境によって、医師が良い方をすすめてくれます。
日常生活に支障をきたすほどの更年期障害の場合、短時間で効果があらわれることが多いです。
服用にあたっては、乳ガン・子宮体ガンなどがないことを確認し、心筋梗塞・血栓症など大きな病気の既往歴がなかったかチェックします。

漢方薬処方
漢方薬は体質に合わせて処方するもので、体質を改善したり症状を緩和したりします。
頭痛・めまい・イライラ・むくみなどの更年期症状に効くものがあり、医師が処方します。
漢方薬は市販されていますが、いきなり自己判断で購入するのはやめてくださいね。
病院に行けば、もっと早く治ったのに…というのはよくある話です。

向精神薬(こうせいしんやく)処方
更年期の症状には、身体の症状と心の症状が互いに影響しあい、いくつも重なって現れることがあります。
中でも心の症状が強い時には、向精神薬が用いられることがあり、ひどい時には精神科の受診をすすめる場合もあります。
また漢方医学では心と身体をひとつのものと考えますので、両方あわせて薬を処方してもらえます。

更年期の症状は、直接命にかかわるものではありません。
でも人にはなかなかわかってもらえないツラさがあり、放置すると重症化し違う病気も発症して死にいたることがあります。
更年期は一生続くものではありません。
でも10年間は長いです。
人によって重症・軽症の差が大きいのも事実です。
症状が重い人は家族に協力してもらって、なんとか治療するという事を考えましょう。
この時期をツライ思いで過ごすと、いっきに老け込みますよ!

